演目
2022年は新しい場面も加わり、ヴァージョン・アップした演出をお楽しみください!
テーマ
Grandscape浜名湖@舘山寺のテーマは、自然と人々の関わりです。
のどかな遠江の里で暮らす村人たちに、ひでり、洪水、そして火事といった様々な形で自然の脅威が襲いかかります。昔、科学も技術もなかった人達はどうやってこうした厳しい状況を乗り越えて来たのでしょうか?
そして、今、コロナという新しい災いを前にして、私達が前向きに歩んでいくためには、どんな力が必要なのでしょう?
そんな想いを、浜名湖周辺の神事や伝承文化をモチーフに作品にまとめました。湖に浮かぶ舞台、炎、湖面を使った光の表現など、屋外でなければできない演出をお楽しみください。
photo:浜松・浜名湖ツーリズムビューロー
物語
舞台は遠江の里。のどかな春の田園風景から物語が始まります。
一場:遠江の里(大草山の春)
春の息吹を楽しむ村の人々。農作業に精を出しています。
季節が進むと、日照りが続き、稲穂は枯れ、村人は途方にくれます。
ニ場:雨乞いの祈り
村人の悲観の声を耳にしたイチキシマヒメノミコトが猪鼻湖神社から現れ、雨乞いの踊りを踊ります。 すると、ポツポツと雨がふり始めます。
三場:喜び
恵みの雨を受けて、農作業に励みます。
四場:洪水
そんな時、邪悪な水の精たちが現れ、村人たちを翻弄し、 洪水を引き起こします。恵みと思っていた雨が、水の暴力となって村を襲います。
五場:収穫祭
洪水が収まり、静かな朝がやってきます。
流れにのまれ多くのものを失う一方 で、洪水は肥沃な土地をもたらしてくれました。村人たちは、豊かな秋の実りを楽しんでいます。
六場:遠江の冬
遠江の里に、厳しい寒さがやってきました。
食べ物の貯蓄も底をつき、凍える人々。 焚き火の炎の暖かさが一時の安らぎをもたらします。
七場:火事
うたた寝をしている間に、焚き火の炎が 乾燥した小屋に燃え移り、あっという間に火事を引き起こしました。炎に逃げ惑う村人たち。
八場:火伏せ
秋葉山・舘山寺の山伏たちが、炎に焼かれる村を救いに立ち上がります。
祈りの力で 炎をねじ伏せていきます。
九場:分断
時は流れ、場面は現代のオフィスへ。
経済・効率化最優先の企業論理の中で人々は個性を無くし、分断され、疎外されています。そんな社会に、コロナが襲いかかります。突然、全ての活動を休止することを余儀なくされた私達。
十場:連携
すべてがフリーズしてしまった世の中。
また、再び前に向かって進んでいけるでしょうか?